セッティング編
- 03/10/03
- サス系は、まず注目のフロントフォークTCC処理だが、通常の作動性うんぬんよりは、ギャップの通過時に違いが判り易い。
従来だと「ダダン」という衝撃が「スコン」という程度に軽減され、乗り心地がかなり良くなっている。ウレタン詰めとの相乗効果もあるかもしれない。ただし従来より入った位置で動いている感じでアップハンのくせに常にやや前のめり感が出ており、もう少しイニシャルを掛ける方向が良さそうだ。
これに対して、リヤのWPはバネレートを純正と同じにし、ダンピングは伸び縮み共に最弱の設定だが、ワシの感覚ではやはりカタイ、というか動いていない。もう少し馴染んでからでないと何とも言えないが、好みとしてはもう少し動いて(入って、つまり縮み側を柔らかく)欲しい気がする。
現状のサスバランスで見ると、動きの良くなった前サスが大きく乗り心地を支配している感じで、リヤがあまり動かないコトから比較的フラットな乗車感でありながらも乗り心地は悪くない。
結果、なんとなく「フツーのバイク」になってしまった、という感じ(^_^;。やっぱワシとしてはもっとサスを動かせないとオモシロクナイ?
- 03/10/07
- 車検に松本まで高速を往復したので、期せずして高速域(中速かな(^_^;)でのサスの動きを見る事ができた。
先日の試乗では組み上げて初走行だったのでかなり慎重な走行を行なっており、出しても80キロまでだったが、今日は追い越しがてら150キロくらいまでアクセルを大開けしてみた。
すると、全然フロントの圧側ダンピングが足りない。追い越し後にアクセルをグッと戻しただけで前サスが衝撃的にフルボトムしてしまう。
リヤWPのダンピングが硬め(伸び縮みとも最弱だが)なので本来ならリヤが伸び上がる分のエネルギーまでフロントに回っている可能性がある。
柔らかすぎるフロントに対してリヤは逆にこの速度では具合が良い。無駄な動きが無く落ち着いている感じで、かと言って乗り心地は悪くない。ショックユニットが変わっているからか、或いはスイングアームに詰めたウレタンのせいなのか…全く理由は判らないが、短いストロークで確実にショックを吸収してるような妙な感覚がある。
一般的なライダーなら、リヤはこの設定でベストと言えるかも知れない…が、やはりワシ的にはアクセルオンでもう少し縮み側が入って欲しい。
リヤは今のところこれ以上柔らかく出来ないので、一時的に前サスを合せて行く方向でいじってみる事にした。どっちにしてもこの設定では相対的に前がダメで乗れたものではない。
前サスのイニシャルは最弱から2目盛り(標準は8目盛り中の3)締め込んでいたが、実はダンピング調整は伸び縮みとも最弱設定。初期の馴染みを取るつもりもあったが、さすがにこれでは100キロ以上の速度はツラいか(笑)。
そこで伸び側は最弱のまま、縮み側を最弱から5段戻し(標準は12段中の6)に。これだけ変えると前サスの沈み込みは結構粘りのあるものになり、アクセルを戻しただけでフルボトムという状況は避けられる。前回りがやや緩慢なレスポンスになるが、リッタークラスと思えば足りる(笑)。
ここで注目してもらいたいのは、アップハンでありながら標準とほぼ同じ圧側セッティングとなっている点だ。TCC処理以前はイニシャル、伸び縮みとも最弱の状態ですら「なんとか我慢できる作動性(謎の工房UZI参照)」という印象だったものが、エラい違いである。
アップハンにするだけで前輪荷重が減って前サスの作動性が悪くなるのが原因だが、しかし現在のUP1から受ける印象は「特筆するほど作動性がイイと言う訳ではないが、ノーマルの状態よりは間違いなく良い」という言ってみればその程度。
しかしそれらを考慮すると、ノーマル以上って感じた時点で、実はタイヘンなことかも知れないのだ…(笑)。
更にこのTCC処理で、もうひとつ実感したことがある。
それは「作動性が悪くて硬いサス」と「ダンピングを効かせたすごく作動性の良いサス」両者は全く違うものだというコト。
大きくストロークさせた時には両者の違いは感じにくいかもしれないが、実はその違いは微小入力時に明確な差となって表れる。つまり、作動性が悪いサスは全く動かないが、良いサスは微小入力であっても「動く」のである。
具体的には、路面の小さな凹凸をほとんど感じなくなり、そこそこの段差などでも「角の丸い」ショックが伝わる事になる。
この感じ方の違いの理由に気付いた時には、さすがにビックリした。
- 03/10/11
- リヤサスをWPから別途入手していた00・01純正用に交換した。
好みではリヤが硬い…この気持ちはどうしても払拭出来ず、一旦純正を装着して確実に比較してみようという気になった。
WPはインターネットで検索してオーバーホール、リセッティングなどしてくれそうな店を探したところ、鹿児島にあるKOレーシングというところで引き受けてもらえる事になった。バネレートを9.5→8.0kgと約15%ダウンしているので、圧側・伸び側ダンピング共に同程度落としてもらえるように(それでいいのかどうかは何とも分からないが)話をしている。
ちなみにKOレーシングの話ではこのWPは「VAP+AL SUPER COMPETITION」という、ガチガチのレース専用品。一般道で使うにはもともと無理があったか(笑)。
それはさておき、やはり当初の思惑にもあった、リプレース品はノーマルと同等のセッティングで作動性に違いがあるものかどうなのか自分で感じてみたいという気持ちが強い。WPは圧側2段調整という機構を持っているので、最終的にはそれを生かしたセッティングでまとめたい。簡単に言えば普段の乗り心地は良く、それでいてガッと加速する時にはしっかり踏ん張る、そういった事が可能ではないかと思っている。
作業は約1週間という事なので出来上がりが楽しみだ。
で、肝心のノーマルのフィーリングはどうだったのか?
停車状態でシートを押して沈む感じは覚えていて懐かしい(笑)。WPより確かに柔らかいが、思っているほどの差ではないかもしれない??
だが案外少しの違いが走り出すと大きな違いとなる可能性が否定できないので、良く解らない…。
まだ街中を軽く走っただけだが、間違いなくリヤは動いており、更に驚いた事にはリヤが動く分だけあれだけイイと感じた前サスの動きが少し悪くなっている気がする。圧側ダンピングが(WPに合わせた5段目では)明らかに硬い。
どうやらリヤが仕事をする分、フロントが動かないのは事実のようだ。バイクは前後のサスバランスが如何に重要かという事を痛感する。
前後が影響しあうのでは、これといったセッティングを出すのはなかなか難しいことが想像できる。こうなると、例えばリヤをまず集中的に自分の好みとなるような動きにまとめ、その状態に合わせてフロント回りの設定を決める、などとしないと堂々巡りの可能性がある(笑)。
まあ、簡単に決まらないから楽しみが大きいとも…言える?個人的にはセッティングなどはとっとと出して、走る事自体を楽しむ方がよほど健全であると思うが(^_^;。

- 03/10/16
- ダンピングのリセッティングが終わって発送したとKOレーシングから連絡があった(この時点ではまだ手元に来ていない)。
連絡の内容はこちら。
- 03/10/18
- 純正サスで走り込まないままWPが戻ってきてしまったので、どうしようかと思ったがやはり早くリセッティングWPを試したい誘惑に駆られ(笑)それでも近場を軽くひとっ走りしてから、行き付けのバイク屋の前を借りてリヤサスを交換した。
最弱設定で取り付けて軽くシートを押してみる…。
「!」
純正に比べても恐ろしく柔らかい。とてもあの野太いΦ18のシャフトが動いていると信じられないほど。さすがに心配になって次に最強に設定してみるが、純正の最強ほどにはならない感じ。
KOレーシングの話では「体感できるほどとなるとかなり落とさなければ違いが判らないので」との事だったが、ここまでワシは鈍くはないぞ(笑)…。走って大丈夫ならいいが、ううむ不安…。
あらかじめ測っておいた純正サスの伸びきり時の車体高さに車高調整機能で合わせ、次に体重を掛けた状態での沈み込みがノーマルと同じになるようにイニシャルを掛けた。
それから伸圧最弱の設定として試乗に出発した。
走り始めてすぐに思ったのは、「ホントにバネレート同じなのかなぁ」という事。R1のノーマルは8.0kgと聞いていたのでその値でベステックスに特注した訳だが、このWPの方がバネが柔らかく感じる。ダンピングがノーマルに比べて明らかに弱いが、それだけでは説明の付かない柔らかな感じだ。
シャフトはWPの方が太くてフリクションはありそうだが…バネの受けにベアリングを使って縮む際のネジり方向の摩擦を減らしているのが作動性の向上に繋がっているとでも言うのか?果たして売り文句を鵜呑みに出来るか(^_^;?
だが、レーシングWPであるという事実を別の形で目の当たりにする事になる。
それは路面が大きくうねってリヤサスがかなりストロークする場面での出来事だった。
…ガツン!
という、底突きにも似た衝撃が伝わったのだ!フルストローク位置という訳でも無さそうだったので、どこが?と思って調べると、ぬわんと(笑)圧側ダンピングの調整ノブの頭がスイングアームと干渉して削れている(画像参照)でわないかあ(^_^;。
さすがレーシングWP!?
あのバネレート(9.5kg)とダンピングの強さでは、サーキットでもこうなるほどはストロークしないって事かい(絶句)!!
ま、削れ量を見るとさほどでもないので、バラして一周削り込んでやれば当たらなくはなると思うけど、妙なところでレース専用品を実感(?)したのである。

ところで肝心のリセッティングの具合だが、好みもあるが、圧側ダンピングの調整範囲は一般道ではベストになったと言えるだろう。前述のように圧側最弱ではノーマルより弱いとは言え、ワシはそれを最弱で使っているが(^_^;。
実は圧側2段調整というのは、この状態でも有効に働いているのかもしれない。それで初期はノーマルより弱くても使えている可能性はある。また機会を見て高速・低速の2段調整についてはいろいろ試してみたいと思っている。
というのも、伸び側が弱すぎてこれ以上、圧側をいじる気にはならなかったというのもある(^_^;。
このWPは伸び側に35段の調整幅を持つが、走りながら10段づつ(!)変化させていったが最強にしても「やっと許容範囲に入ってきたか?」という程度で、明らかにダンピング不足。
…という訳で、早速(?)WPは外されて、KOレーシングに再リセッティングに送られたのであった(^_^;。
やっぱ一筋縄では行かないか…。
- 03/10/25
- リヤサスがもう再リセッティングされて戻ってきた(^_^;。
迅速な上に工賃も破格で対応してくれて、更に「何度でも付き合ってやる」という心強いコメントまでいただいた。ウルサイ客だと思われても仕方ないところを、大変にありがたい事だ。
しかもこちらの要求した調整幅に合わせて、なんと都合2回も分解を行なってシム調整してくれている。
サスのオーバーホール、リセッティングは皆さん是非KOレーシングを使ってみてください。損は無いと思います。
さて、硬くした伸び側の具合はどうなのか。
実は別項のパワーチェックに備えた準備のために全然走れていない。<がす
ただ、最弱・最強位置で確認すると伸び側は確かに硬くなっており、少なくとも好みの位置は調整範囲内にあるだろう事は想像できる。
ところで伸び側が適正範囲内に入ってくるとまた違った気になる点が出てきた。圧側のストロークの中間に硬さの屈曲点のようなものが感じられるのだ。
例のノブの頭が干渉して削れる問題があるのでそれかと思って確認したが、そうではないようだ。組み付けに問題があるのか、それとも圧側2段調整に絡んだ何かか??
高速側・低速側という説明がされているので、一般的にはピストンスピード依存の調整かと思うが、まさかストローク位置依存なのか??
2段調整の構造をKOレーシングに問い合わせている最中だ。
- 03/10/27
- 別項にあるようにパワーチェックに行ってきたが、行き帰りの道中、どうにもリヤサスストローク中間点の屈曲点が気になる。よく注意すると、屈曲点というよりはそこまでしかストロークしていない感じだ。
手伝ってもらってリヤを動かしても、例の圧側調整ノブがスイングアームと干渉する位置まで行かないので、明らかにおかしい。
パワーチェック後に行き付けのバイク屋に寄ってメカの兄ちゃんといろいろ調べた結果、どうやらフルストロークのかなり手前でオイルロックしているのでは、という結論になったv(゚o゚)v。
知らない人のために一応書いておくとリヤショック(フロントもそうだけど)は機械的に底突きする直前にオイルの通路を塞いで、素直にストロークしないようにして当たりを和らげている。底突きを防いでいるのはバンプラバーだけではないのだ。
WPはオイルロック位置調整が必要なのかどうかなどは判らないが、急いでKOレーシングに連絡を取り、確認してもらうようにまたまたサスは取り外されて送られたのであった(^_^;。
これを機会に、圧側調整ノブも削り込む事にした。
- 03/10/31
- KOから連絡があり、作業を終えてサスを送り返したとの事。
リザーバータンク内のガス室とオイル室を分けるフリーピストンの位置がズレていたようだ、という事でやはりオイルロックしていたと。1回目のセッティング時に位置を合わせたので、2回目の時には行なっていなかったと言っていた。
ま、急ぐよりは確実な作業と確認が大事だと思うが、ミスだったとは言え、もう返送してくれたとは、ありがたいことには違いない。今回の費用はもちろんタダ。
ところで、考えようによってはオイルロックの位置が調整できるなら、底突きのフィーリングを変えられるばかりか、ストローク量の制限も可能だ。現実にはそんな事はあまり意味があるとは思えないが(無理な負荷を掛けているとシールが痛みやすい)、自由度としてはアリかもしれない。
- 03/11/07
- Mr.Tの手により調整ノブが一周斜めに切削されて帰ってきた。
いくらか回しにくくはなっているが、決まればそうそうイジるものではないし、走行中にスイングアームに当たって削れるよりはマシか(笑)。
まだこの時点で取り付けられてはいないが、一連のリセッティングのごたごたで鍛えられ(笑)約15分もあればショック交換が出来るようになってしまった…。
それにしてもやっと本腰を入れてセッティングが出せるか??
もう外は寒いぞ(笑)。
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- 03/11/09
- WPを装着したがあいにく雨なので試乗は無し(T_T)。
停車状態でシートの上で暴れてみる(笑)限りではオイルロックの問題無さそうだ。ただし前回の件もあるので、底突き時にきちんとロックされるかどうかは確認してみたいところ。
- 04/04/11
- いよいよ暖かくなり、バイクの季節が到来か(^_^;?
ま、本来であればセッティングなんてそうそうに終わらせて、走る事自体を楽しみたい…という気持ちがあるが、昨年来ごたごたしているリヤサス周りはきちんと確認しておく必要はある。
伸び側、圧側ダンピングをそれなりに合わせてから走ってみると、やーっぱ、あるんだよなあ、気になる点が(^_^;。
…やはり、気のせいではなく、バネレートが本当に低いんじゃ無かろうか。
アクセル戻し側で飛び込むギャップはそうでもないが、ちょいと開け側で飛び込むと、いとも簡単に底突きしてしまうのだ。R1の純正が本当に8.0kgなのかは確かに定かではないけど、少なくとも標準的な乗り方で底突きしないレベルまではバネレートをあげておく必要がある。
…というワケで、1年ぶりにベステックスに連絡を取って、昨年作ったのと同じ仕様で良いので、バネレートだけ8.5kgに上げたものを発注掛けた。
こいつの仕上がりは(残念だけど)5月連休明けになってしまうようだ(^_^;。しかし発注掛けながらも恐ろしい想像をした。頼んだものでもやっぱ底突きして、更にもう一段固くしたいと思ったら、その時はついに9.0kgになる。これだと、WP標準とほとんど同じだよ<がす(^_^;。もう売っちまったよ
それに、他にも気になる点がある。底突きするのはいいが、その感触が機械的にいきなり「ガツン」といっているような感じなのだ。つまり、今度はオイルロックが効いていない??うーん、またまたKOレーシングにやられてるか?うまくいかないな〜(^_^;。
こんなにごたごたするくらいなら、00・01用の純正リヤサスの方がよっぽど問題ない気がする。基本的に無駄な事になっていなければいいが(T_T)。
ところで知り合いのバイク屋がZX-10Rの試乗会をやっていたので早速乗せてもらった。
試乗記はこちら。
以下続刊