•  その前にちょっとBMWに対する印象

  •  すべての発端は知人からBMW車を格安で譲り受けたことにありました。
     正直、この一件が無ければ自分は一生、外車に触れたり乗る機会などなかったはずです。
     クルマは国産で十分と考えていた上、外車、特にベンツやBMWは「金持ちや成金が見栄で単に高いクルマに乗っているだけで特別に出来がいいという訳ではない」といった感覚しか持っていませんでした。
     もちろんそこには、そんな高いクルマを所有できるような余裕は無いことや、本当はどうなのか知らないという実情もありました。
     しかしまあ、せっかく安く譲ってくれるというのだから、少し持っていてその後に転売でもすればいくらか儲かるかも、などとヨコシマな(笑)考えも当初は脳裏をかすめた訳です。BMW 135i

     自分でいくらかクルマをイジるというたしなみがあったものですから、一応の整備書等も入手してこのBMWというクルマを分解し始めたのですが、作業しながら思わず「おー」と声が出てしまうほど、その構造・作りと材質の良さに驚かされました。
     工夫やギミックは日本人が得意とするところと思っていましたが、とにかくいちいち感動してしまう、丁寧なコネクタ系のカバーや、防水排水構造、整備性の高さ、使っている材質の確かさ等に(いや、高級日本車もそうなっているかもしれませんが)ここまで違うモノなのかと圧倒されてしまいました。
     ちょっと目に見える部品ですらこれですから、パッケージング、開発、テスト、そのまとめにどれだけの時間を割いて臨んでいるかは想像に難くありません。
     これだけきちんと作られていれば軽くなるはずはなく、結果としてやや重めの車重、高価な価格は、考えようによっては至極当然と言えるかもしれません。
     つまりその価値感に「オカネを出せる」人のみが手にできるこだわりのクルマには間違いありません。

     その点、エラソーに言っている自分の場合は相当すると思われるオカネを出していないので(格安です)オーナー失格ではあります(笑)。
     しかし大多数の(直接クルマに手を出さない)ユーザーは「BMWと他車の違い」を感覚的なものとしてしか説明できない場合が多いかもしれませんが、こうして実際に自分で触ってみると凄さが実感として得られます。
     BMW経験では新参者の自分ですが、他メーカーのクルマいじりのベースがあるゆえ、乗るだけでは解らない、違った凄さの一面を具体的に知ることができているかもしれません。
     実際これなら、ディーラーやショップでも「つくりが好き」という理由でBMWに関わっている方がいても全く不思議ではないでしょう。
     それだけの価値を認められるクルマと思います。

     電子制御が高度に進んだ現在では、ユーザーが直接クルマに触ることを積極的に推奨しないメーカー側の姿勢に一定の理解はできますが、全てがそうした範疇にはありません。
     バラしてみることを勧める訳ではありませんが、BMWの新たな一面が発見できるのは間違いないと思います。
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